本種は丹沢の流れのみならず、日本中の川の中流域を生息のメインとしている中型のカゲロウの仲間です。

相模川水系の水生昆虫:キイロカワカゲロウ

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ニンフ(幼虫)は独特ともいえるスタイルで見分けるのは容易だ。

その特徴は上半身がカワゲラに近い形をしており、腹部には長くてふさふさと目立つエラがあり、カゲロウとしては他には類を見ない特異な鋭くとがった顎を持ち獰猛な印象を受ける。

体長は最大で13mmほどだろうか。

羽化期は初夏から禁漁間近までと長く、水面羽化のタイプ。

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ダン、スピナーともに鮮やかな脚までも黄色い体色の中型のカゲロウと言ったところで見分けやすいものだ。

大型のモンカゲロウなどより、はるかに黄色身を帯びている。

また、小枝に止まっているようなときのポーズも独特のものがあり、バンザイをしているようで特徴の一つ。

まとまってのスーパーハッチ(集中羽化)はないらしく、シーズン中にポツポツと単発で羽化しているようだが、これも地域差にもよるのかもしれない。

カワカゲロウの仲間は国内では1種と長い間されていたが、近代になって琵琶湖で新種が確認されている。

ダン、スピナーともに体長13mmほどのメイフライである。

キイロカワカゲロウと釣り

前述の通り、相模川水系でもポピュラーなカゲロウのひとつではあるのだが、まとまったハッチもないことからこれを意識したフライなどの毛バリは必要ないように思う。

また、川虫として好んでエサに用いることもあまりないのではなかろうか。

ただし、亜成虫(ダン)の鮮やかな黄色は視認性も良く、サイズを合わせたドライフライなどはパイロットフライとして効果が期待できそうである。

丹沢におけるキイロカワカゲロウの生息地

参考までに学術的調査による丹沢周辺のキイロカワカゲロウの生息確認場所を記載しておきます。

以下は、石綿進一、石塚 新、野崎隆夫らによって執筆された文献、「神奈川県昆虫誌 (神奈川昆虫 談話会編 , 2004)」からの引用となります。

キイロカワカゲロウ Potamanthus (Potamanthodes) formosus Eaton 青山水源地脇 (石綿ほか , 2005) ; 清川村谷太郎 (守屋 , 1997) .

原則として文献に記されている地名は、同一地点でも異なった表現になっていることがあり、そのまま引用していますので注意してください。